一度国語の物語文は、一緒にやってみたのですが、問題文が開成中学の過去問の改題で、基本的な解き方を覚えるのには向いていない問題でした。
そのため、今回は塾の月例テストの比較的分かりやすい、短い問題を一緒に解き直してみることにしました。
目次
線を引くことから始めよう
一緒に国語の問題を解いてみて気づいたのが、線を引かないこと。枠で囲まないこと。
頭の中では、ピックアップ作業や物語の構成の理解を行っているようですが、実際に、線を引いたり、枠で囲むことで、各問題を解く際に、最初から読み直す必要はなく、そのマーキングした部分をトリガーとして、情報収集や分析ができるので、スピードアップになります。
今回は、物語文なので、次のことに該当するところに、線を引くようにしました。
- 重要語句。繰り返しの表現
- 気持ちを表す文
- 段落、話の変わり目、フォーカスされている人が変わった場面
- 上記に関連して接続詞
- 強い表現、唐突感のある表現
物語なので聞かれるのは登場人物の気持ち
物語文では、「そのときの気持ちを答えなさい」や「どうしてこのような行動をとったのでしょうか?」というような問題は必ずでてきます。
何か行動を起こすときも、その原因となる気持ちがあり、その気持ちは、問題となっている行動の直前、直後に気持ちが描かれています。
ですので、直前・直後の文章に注目して考えてみます。
話が進むうちに気持ちは変わっていく
気持ちの変化が、物語を盛り上げていく要素でもあるので、気持ちに関する表現は、文章の最初から最後まで追っていきます。
ここで、線を引いた箇所が役立ちます。
また、最初に描かれている気持ちは、一部で、自己矛盾や、変化もありながら、文章が終わる頃に本当の気持ち、いろいろな感情も持った状態であるということがわかるというような構成もあります。
登場人物各自の気持ちの違い、すれ違い、共感が描かれる
登場人物が2人の場合、別の2つの人格がいるわけですから、気持ち、考え方の違いはあるでしょうし、それがすれ違う悲劇や、シンクロする幸福感のようなものが、読者の心に響いてきます。
そのような場面も問題になりやすいので、2人の気持ちは同じなのか、すれ違っているのかといった視点で見てみると解ける場合があります。
表向きの行動と心で思っていることが一致していないこともある
本当は、相手の気持ちがわかっていたり、結果が出てしまってどうしようもないことなのに、素直に受け入れられなくて、意地悪だったり、反抗的な態度になってしまっているような場合もよく問題として取り上げられます。
真意は、その行動の逆ではないかと考えてみます。
大げさな表現は作者の意図が表れている
突然、普段使わないような、その文章内でも唐突感のある表現が出てきた場合は、要注意です。
その単語、表現に作者が意図を集約させている可能性があります(書籍だとタイトルになったりしますね)。
文章からうまく読み取れない場合は、自分がその立場だったらどう思うか、どう行動するかを考えてみる
言葉の意味がわからなくて、十分に読み取れない場合は、自分がその人物になったとして、どう行動するか、どういう気持ちなのかを考えてみるというのも糸口になります。
こんな感じで、コツというか、おそらく、国語の問題を解く上での読み方、考え方の基本に沿って進めてみましたが、5割の得点が、9割になりました(1割は、言葉の意味を問う問題で、そこは知らないと解けないところでした)。
今回はまだ、簡単な問題でしたので、うまく生かせるように、少しずつ文章の難易度も上げながら進めていく予定です。